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飯綱高原 イベント「湖上の歌、地球の声」開催!

2008.08.02更新

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 まもなく!飯綱高原のまんなか、大座法師池の湖畔でN[エヌ]共催のイベントが開催されます。

2008 オトナリ GREEN SESSION 「湖上の歌、地球の声」
8月9日(土曜日)入場無料・雨天開催

■湖上ステージ
 白井貴子、HARCO、Leyona、オギタカ&矢嶋リョウ with 星山剛+種山裕一

■グリーンフィールド
◇テントギャラリー
 小池雅久、本濃研太、スイッチマン(宮澤真+結城愛)、勝山ゆかこ
◇グリーンプログラム
 GreenLAB(わくわくワークショップ開催)、ごくう会(上田市自然環境対策支援プロジェクト)、
 NICE(長野ナイスプロジェクト)、みどりの市民
◇カフェ&グリーンマーケット
 「SlowCafeずくなし」を中心に、エコロジカルな活動に共鳴する飲食店、クラフトショップ、
 飯綱高原で収穫された農産物、手作りキャンドル、いろいろなお店がならびます。
◇そのほか
 「まぐさんの絵本読み聞かせ」など、何かが突然……。

 ◇◆◇◆◇

 エコロジー、自然環境の保全と発展に視座を置いた音楽とアートのイベントです。湖上ステージでの音楽ライブ、湖畔のフィールドにはテントギャラリーやカフェ、飯綱の朝摘み野菜やとうもろこし、いろいろな農産物のマーケット、持続型、循環型の地球環境を試みるグループの楽しいワークショップや提案ブースなどが並びます。

 湖上ステージに登場するアーティストは、いずれも本当にエコロジカルなアイディアを実践している4アーティスト。流行でスローガンを唱えているだけの人たちとはひと味もふた味も違います。

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 白井貴子さんは、おそらく一番最初にエコロジーを日本に持ち込んだアーティストだと思います。坂本龍一さんたちよりもずっと前でした。1980年初頭にデビュー当時、既に無個性音楽商品濫造の傾向を強めていた音楽業界に迎合できず、いわゆるブレイク直前で白井さんはイングランドに出奔しています。そこで体得したのがオーガニックな生活スタイルです。1990年に帰国してからはずっとその実践をしながら、マイペースで活動を続けています。「エコロジー対消費経済」「人間対利己経済」という両方の観点で、この「GREEN SESSION」の象徴的な存在です。

 HARCOの青木さんは、奥さんからオーガニックなアイディアを受取ったのですが、この人も、こうと思ったら突き進む人で、先日、渋谷DUOで行なわれたライブは本格的なエコロジーのワークショップと音楽ライブの2段重ね。わかりにくかろうが何だろうが、やることはやる人なのですね。ライブ・アーティストにとって身近なテーマでエコロジーを呼びかけたり、オーガニックコットンで糸を紡いだり、楽しそうにエコロジカルな認識を積み重ねています。今回は奥さんのQuinkaさんとお二人での登場。

 Leyonaさんは特にエコロジカルな主張や活動をしている方ではありません。きわめて自然に、オーガニックな生活スタイルを実践している人です。もともとサーフィンの方面から自然的な思考に近づいて行って、難しいことを考えるまでもなくそこにいるアーティストです。そんな感じが、地球と仲の良い感じが、歌声やライブパフォーマンスの姿に自然に滲み出して来ます。

 オギタカさんも同じように、自然にそこにいるアーティストです。自然な人間の姿で音楽を実践して来た結果、自然に、長野県の小諸市に住んで、自然に、大地のグルーブや響きを持つ楽器を使って、自然に、無理のない循環型のスタイルを持つ人々と結びついて、そんな中から生まれて来たアイディアを自分の手の届く範囲から自分のやり方で広めて行っています。

 それぞれの形で地球と結びついている4組のライブ・パフォーマンス。湖上にせり出した舞台で演奏される音楽が周辺の山々から下りて来る空気の音と響き合って、気持ちよい夕方になってくれるはずです。

 そして、舞台の前、湖畔では、カラマツ林の間にいくつもの竹テントが立ち並びます。その中に数軒、地球を感じさせるアートを展示したテントギャラリーが混ざります。

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 テントギャラリーという発想は、長野市在住のアーティスト・勝山ゆかこさんから2年前に聞いたアイディアが原点になっています。

 勝山さんは「アートがどういう形でこの世に存在して欲しいか」ということを肌感覚で考えているアーティストです。利己的な消費経済に塗り固められた世界の居心地の悪さに直面しながら、人々が無理することなく少し幸せに生きて行くための理念みたいなアイディアを表現し続けています。そのアイディアを持ってから、彼女はテントギャラリーを開催するようになりました。なんでもない日常的な風景の延長線上にぽつんと出現するアート。

 小池雅久さんは、たまたま住みついた東京の郊外都市・国立市に借りた一軒家を「プランターコテッジ」にしています。「自分の手を使って作る」ということから人々が離れるようになって、この社会は生きにくくなったように思います。エコロジカルな視点で考えても、自分の手でものを作ろうとしない社会が進展しないことは明らかです。小池さんのアイディアは「地球環境」という方向からではなくてもっと原初的な人間感覚の方向から始まっていると思いますが、エコロジーと同じことに結びつきそうです。

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 本濃研太さんの作るダンボールの生き物たちは、いつもとてもエネルギーを放っています。どいつもこいつもデフォルメされて変な形をしています。人間ひとりひとりが、ニワトリ一羽一羽が、猿の一匹一匹が、みんな歪んでて不揃いなのです。そんなニワトリが群れをなして行進してくるさまは、ものすごくわくわくします。飯綱高原にはどんな生き物がやって来るのでしょう。できれば雨が降らないで欲しい。なんたってやつらはダンボールなのです。

 そして、スイッチマンのふたりがいったい飯綱高原で何をやってくれるのか、とても楽しみです。何をしでかすのか皆目わからないアート・ユニットなのです。
 スイッチマン、そして、宮澤真さんと結城愛さんが個々で表現して来たことを眺めてみると、まずは「?」マークが浮かぶはずです。けしてそんなに難しいことを表現しているのではありません。でも「え?」というところから始まります。既成概念への心地よい挑戦といったところでしょうか。スイッチマンのそれは、とてもポップなかわいいタッチで始まります。

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 ◇◆◇◆◇

 今年に入って、とくに夏が近づいて、急激にエコロジーという言葉が連呼されるようになりました。このイベントがエコロジーをテーマにすることは以前から決まっていたのですが、テレビから大量に流れて来る「エコ」のオンパレードに晒されているうちに、単に「エコロジー」という概念を持つだけでは先に進めなくなりそうな気分になって来ました。
 テレビで放射される「エコロジー」が悪いわけではありませんが、その本質が何なのかということを、またもや置き去りにしているように思えたのです。

 このイベントではことさらに、「循環型」「持続的」であることを目指すアイディアを取り上げるようにしました。消費して終わる、消費してゴミを出して終わる、消費して地球を磨り減らすように暮らすことをやめて、あらゆる循環を持続的に確保することを目指すアイディアです。消費経済にほぼ完全に毒されてしまっている僕達はなかなか信憑性を感じることができないアイディアなのですが、よく考えてみると、そんなに遠くない時代、日本はそういう仕組みで成立していたのです。
 そして、エコロジーの基礎は「自分の手を使ってものを作る」ことです。自分の手を使って作ろうとしない社会では、どんなにテレビでプロパガンダしてもエコロジカルなアイディアは機能しません。

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 須坂市に本拠地を置くGREEN LAB は、まさにそういうコンセプトを持っているチームです。長野県という森林県に暮らすためのライフスタイルを構築し、それを持続していくための産業を創出しようとしています。スノーボードを中心に間伐による森林の整備と木材の利用促進を進めているのです。木材のことだけではなくライフスタイルそのものを視野に入れているので、日常的な生活、食べることや遊ぶこともちゃんと考えています。

 上田市からは「ごくう会」。地球環境に優しく、永続性のある活性土壌を作るための農業生産技術を30年間研究して来ているプロジェクトです。化学肥料や農薬、大型農業機械のために荒廃しきってしまった農地の土壌をもう一度生き返らせる。循環型社会に良質な食料や燃料を供給するために重要な概念、技術ではないでしょうか。土壌を活性化するためのバクテリアを培養して、その土地に合った方法で活性化し、おいしい健康な野菜を作って、それを独自の方法で販売するのです。きっと、瀕死の農業を甦らせてくれるプロジェクトです。

 NICEの存在を知ったのは清内路村でのことでした。清内路村がかつて豊かに自立していた時代、夏のあいだ農作業のために山の上の方に居住する「出づくり」という生活がこの村の習慣でした。そのときの集落が今は廃墟になっているのですが、清内路村では去年の夏から、その出づくり集落を利用していろいろなワークショップを開いたり、オールナイトのDJパーティーを開いたり、村外の若者と村の人々が一緒になって面白いことをやり始めたのです。それを仕掛けているのがNICEというボランティア団体でした。ここは、社会が利己的な統制経済から自立して豊かになって行くためのヒントを持っているプロジェクトかもしれません。

 そして、飯綱山で携帯トイレの普及活動や登山道の整備などに取組んでいるみどりの市民。地球環境を考えるときに、地球規模でものごとを考えなければならないのは当然ですが、アイディアを実践するときは地域です。地域、自分の手の届く範囲から、とにかく自分の手を使ってできることを持続的にやっていくこと。このことなしには地球環境はどうにもならないのです。みどりの市民は、環境教育と人材育成、ゴミの資源化、省エネルギー、身近にあるテーマからエコロジーに取組んでいるプロジェクトです。

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 いろいろな分野から集まって来るいろいろな要素。アートだったり、テクノロジーだったり、アイディアだったり、クラフトだったり、歌だったり、食べることだったり、農業や林業だったり。けれど、これらすべて根源は一緒だったりします。人々が少しずつ幸せに、少しずつ豊かに生活して行くための技術。そのことを古来から「アート」と呼んでいたりするのですね。

 「SlowCafeずくなし」とそのチームによるおいしいご飯や、飯綱のおいしいトウモロコシや、いろいろないい匂いに包まれながら、空気がおいしいことの幸福感をいっぱい風にはらませて、楽しい夏の一日になってくれたらいいな、と思っています。

みなさん、是非お越し下さいね。

(宮内俊宏)

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